2018.04.30
元気な有機栽培野菜を全国へ
口当たりがなめらかでジューシーな里芋。
清流として名高い四万十川の中流域、標高230mの台地に広がる四万十町で、自然に寄り添う野菜づくりを行っている四万十野菜合同会社。四万十町は86%が山地で米、しょうがの産地として知られています。朝夕の寒暖差があり、雨が多く、夏場は寒暖差を和らげる霧のなかで、野菜がたくましく育つそうです。
霜が下りる前に収穫したしょうが。
2015年9月から、「四万十畑作プロジェクト」と題し、農薬、化学肥料を使わない有機農業を推進。同じ科の野菜を続けて作るとその科特有の病気や害虫にかかりやすくなるため、里芋(サトイモ科)を作った畑でかぼちゃ(ウリ科)を作るなど、科の異なる野菜を順に栽培する輪作や、種の自家採取を行うなど、野菜本来の力を引き出す農業を進めています。
主力商品は里芋としょうが。里芋は苦手な子どもも喜んで食べられるほど、きめ細かく、やわらかくとろっとした粘りがあり、アクが少ないので蒸しただけで、その旨みと甘みがわかります。農薬や化学肥料を使わずに栽培しているため、しょうがは皮まで安心して使えるうえ、香り高く、まろやかな辛みも楽しめます。その他、じゃがいも、かぼちゃなど季節ごとに様々な野菜を出荷しています。
里芋としょうが以外に、にんじんやセロリなど季節に応じて約20品目を栽培。
軸も葉も大きく、みずみずしいセロリ。
代表社員の濱崎龍一さん。
収穫した里芋の選別を行うスタッフの方々。
代表社員の濱崎龍一さんは「元気な野菜を食べたときに、人はおいしいと感じます。四万十町をおいしい野菜の産地にしたいですね」と話します。
そして、おいしい野菜を県外の多くの人に食べてもらうことが、地域の農業を活性化することにもつながると考え、県外のファンづくりを行い、知名度をアップすることにも力を入れています。有機農業を始めたいという新規就農者のサポートも積極的に行いながら、四万十野菜のブランドづくり、産地化を進めています。
パッケージされた里芋としょうが。
四万十野菜合同会社
高知県高岡郡四万十町若井32-3
tel:0880-22-2108