2018.03.26
爽やかな香りと鮮烈な味わい
冬の落葉期の山椒の木。
四国の中央から流れる日本屈指の清流、仁淀川とその川沿いに位置し、温暖な気候に恵まれた越知町は質の高い山椒産地として知られ、こちらで収穫される山椒は仁淀川山椒として親しまれています。山椒はミカン科の落葉低木で、日本で古くから香辛料として使われていました。新陳代謝を高めたり、食欲を増進させる効果が期待できます。
細い山道を登ってたどり着いたのは、標高500mの山間に位置する越知町仁淀川山椒企業組合。こちらでは、仁淀川に面した山の東側の斜面で、大粒で果皮の厚いぶどう山椒を栽培。未熟な青実を収穫し、工場の衛生や食の安全にも気を配りながら加工しています。
収穫は6月~7月。手作業で収穫し、乾燥させ(55℃で13時間)、その日のうちに種を取り除きます。種があると余計な香りや雑味がついてしまうそうです。収穫時の採れたてのままのグリーン色、香り、味が新鮮なうちに加工し、一年を通じて鮮やかなグリーン色のものを出荷します。清々しく爽やかな香り、すっきりとした独特の辛みと味わいがあり、舌が痺れるような独特の感覚も味わえます。
山道をのぼってたどり着くと、美しい風景が待ち受けている。
代表理事の山中登雄さん(左)とご家族。
「新鮮なものを届けたい、という気持ちでいつも取り組んでいます。豊かな自然のなかで育った山椒本来の香りや色、味わいを試していただきたいですね」と代表理事の山中登雄さん。
ぶどう山椒の実をそのまま乾燥させた粒山椒はそのままお吸い物に入れたり、好みの荒さに挽いてさまざまな料理に活用できます。
独自の技術で粉末にした粉山椒はうなぎ、そば、うどん、漬け物のほか、アイスクリームやはちみつを塗ったパンの上にふってもおいしいそうです。その他にも山椒の塩漬けや塩山椒、山椒七味など、仁淀川山椒の味わいを楽しめる商品があります。
塩蔵山椒や乾燥の粒山椒、粉山椒などの商品を出荷。
乾燥させた山椒。香り豊かで独特の強いしびれも楽しめる。
日本屈指の美しさを誇る仁淀川。その清流が流れる町で山椒は育てられている。
仁淀川山椒企業組合
高知県高岡郡越知町鎌井田桑薮454
tel:0889-20-6466
http://www.niyodogawa.co.jp