2018.02.05
手間ひまかけて育てる岡山の味
箱詰めされた黄にら。淡い黄色が美しい。
全国の約7割を生産しているという岡山県の黄にら。岡山県では明治時代初期から栽培されているという歴史ある野菜です。
青にらよりやわらかく、シャキシャキとした歯ごたえ、甘味があり、淡い黄色と上品な香りをもち、高級食材としても知られます。
黄にらは青にらを栽培し、一度刈り取った後、太陽を遮るシートをかぶせて栽培します。少しでも日光に当たると緑色になってしまうそう。
フォーナインでは露地栽培で黄にらを生産。「まずは、しっかりとした青にらを育てることが大切です。日に当たらない分、根から栄養をとらなければいけないですから」と代表の小髙誠一郎さん。
しっかりした根っこをもち、根からの養分だけで立派に育った黄にらでなければ、独特の味わいや香り、シャキシャキとした食感は生まれません。
収穫は1束ずつ手作業で行う。
1本ずつはさみで切りそろえていく、根気と経験が必要な作業。
黄にらは手作業で収穫し、小髙さんオリジナルの機械で洗浄、水気を切った後、30分~1時間、天日にあてます。天日にあてることで美しい淡い黄色にするためです。さらに、ここから手間のかかる作業があります。人の手で1本1本、決められたサイズに合わせ、先端を切りそろえ、茶色くなった部分などを取り除きます。50gを1束にして、箱詰めします。
大切に丁寧に育てられた黄にらは、中華や和食などさまざまな料理に使われています。
黄にらには青にらの栄養がそのままあり、ビタミンAやC、カロチンなどが豊富です。青にらの独特の香りが苦手という方も食べやすいマイルドな風味です。
小髙さんのおすすめは湯豆腐や鍋、みそ汁に入れること。火を通しすぎない方が黄にら独特の食感や甘みが楽しめるそうです。やわらかく、香りもマイルドなので、サラダなど生でも美味しく食べられます。
黄にらの天日干し。干すための台も小高さんが開発。
黄にら、パクチーと岡山のブランド食材を生産する小髙誠一郎さん(左から2番目)。
株式会社フォーナイン
岡山市北区玉柏441-1
tel:086-229-3007
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株式会社フォーナイン小高千代子さん